令和6年7月13日(土)に、三杉会46周年記念大会を開催いたしました。
当院の急性期依存症専門病棟のスタッフを中心に企画準備を行い、アルコール依存症で入院中の患者様を始め、退院して外来通院中の方や、三杉会例会やデイケアに来ていただいている方など、多くの方にご案内させていただきました。
ちなみに三杉会ですが、昭和53年に断酒活動の一環として院内断酒会組織として結成され、今日まで活動を続けています。その間に、アルコール依存症治療プログラムが本格的に導入されたり、夜間例会が始まったり、地域の断酒会と合同でハイキングに出かけることも、今となっては恒例行事となっています。
会が始まり、御来賓から祝辞をいただいた後は、酒害体験談の発表に移り、入院患者様や退院した三杉会OBの方、ご家族の方に酒害体験をお話しいただきました。
回復の道を進むそれぞれの立場から、酒害の振り返り、自分や周囲の人たちへの影響、入院に至った経緯や入院中の気づき、そしてこれからの回復に向けての意気込みなどを参加者全員で共有し、有意義な時間となりました。
後半は神戸大学大学院医学部研究科 精神医学分野 山木先生より講演をいただきました。
「アルコール依存症治療の現在」と題して、最近のトピックスを交えながら、アルコール依存症治療の基礎的な部分を丁寧に解説していただき、参加者の方からも“わかりやすくて良かった”などの好評をいただきました。
今回は三杉会文集や記念品もリニューアルしましたが、いかがだったでしょうか。年に一度の記念に際し、三杉会も着実な歩みの中で少しずつ変化していきます。大切な伝統を変わらず紡いでいくことと、今の多様な時代にあわせて変化していくこと、両方を大事にしていきながらこれからも進んでいきたいと思います。